使えない部下など存在しない【部下を使えていない上司】
「使えないやつだな!」
部下に対してそう思ったことはありませんか?
確かにマジで使えない人はいますよ、実際。でも、これを言っちゃあオシマイですよ。言ったところで誰も幸せになれないと思うんです。
雇ってしまった以上は簡単にはクビに出来ません。採用担当に恨み事を言ってみても始まりませんよね。何とか使って行くしかない。使えない部下を持った上司の不幸の始まりです。
でも待ってください。本当に不幸と決めつけてしまって良いものでしょうか?
「バカとハサミは使いよう」という言葉もあります。どんな人にでも取り柄の1つや2つはあるはず。前向きに考えて行きたいものです。
マニュアルは用意されているか?
業務マニュアルくらいは用意してあげましょう。これがあるだけで何度も教える手間が省けます。作るのは大変かもしれませんが、自分で作る必要もないはず。え?自分で作るしかない?それでも作る価値はあります。またいつ使えない部下を任されるかわかりませんからね。次に備えておくと後々ラクが出来ます。
第一、マニュアルがないというのは品質管理の上では大問題です。社員の能力に依存しすぎている業務は遅かれ早かれトラブルの元になります。
無理な仕事を押し付けていないか?
部下の能力を把握して、妥当な仕事を割り振るのは当然のことです。
口が達者な部下には営業関係の仕事を。事務処理のミスがほとんど無い部下には事務処理の仕事を。両方できるのに越したことはありませんが、ないものねだりをしても仕方がありません。
本人に自覚がない場合には長所を褒めて、短所についても指摘してあげるのが思いやりです。
「この仕事は自分でやらないように」
と、ハッキリと言ってあげましょう。その方が本人のためでもあり、そんな部下を持ったあなたのためでもあります。ポイントは長所をキチンと褒めることです。
結局、部下を使えていない上司の責任?
部下のミスは上司の責任ですよね。
ほとんどの場合、「部下が使えない」のではなくて「部下を使えていない」と思った方が良いでしょう。「使えないやつだな!」と思っても、その感情を悟られたら人間関係が荒れますし、本人もやる気を無くします。良いことが1つもありません。
ミスが発生したときは、
「他にやりようはなかったのか?」
と、もう一度考えてみることをお勧めします。何かしら改善策が見つかるはずです。
まとめ
使えない人材の再教育ほど虚しいものはありません。
例えばミスを連発するのも、いい加減な処理をしてしまうのも、その人の生まれ持った気質で、変えようがないんです。
「変えられる」と思うのは一種の奢り。人間はそんなに簡単に変えられるものではありません。
なので、そのままの状態でいかに使って行くかを考えるのが現実的です。そして、それこそが上司の能力が問われるところです。
その意味で、「使えない部下」などというものは、最初から存在しないと言えます。